最近、構造材加工の主流となったプレカット。
一般的に、狂いのない乾燥木材に継ぎ手を加工する。現場にその木材を搬入し上棟。継ぎ手が緩くハンドハンマーで軽く叩いて組み上げる。ボルトで緊結することでようやく自立する。ちなみにボルトで緊結するまでは、足場より揺れる。
我々のプレカットは、弾性に富んだ粘りのある自然木材を使用し、継ぎ手をあえてきつく加工し、大ハンマーで叩き込むことで組み上げる。ボルトは繋いでなくとも揺れはそこまでない。むしろ足場の方が揺れる。
大工の手刻みの最大利点であるきつい継ぎ手を大ハンマーで叩き込んでも割れない粘りの(弾力性)ある自然木材が使用できるところを踏襲している。建築に期間がかかるため、その間に木材が乾燥するから、何の問題もない。我々のつくる家も建築中も建築後も呼吸する材料で造られているため、隠蔽部分となる木材であっても乾燥していく。