2021.09.07
家づくり

家づくりの第一歩

一級建築士|井上秀樹

家づくりの第一歩

みなさんは家づくりの第一歩として、まずは何をされますか?

大抵の方は住宅展示場へ実際に行ってみたり、カタログなどの資料を取り寄せたり、ホームページを検索したりされると思います。ただ熊本県下大手メーカーから地場工務店まで含めると約200社(それ以上あるかも)存在する。その中から、どれを選ぶ、しかも当たりを引くのは至難の業

そこで、ここ八代地域に家を建てる場合で検討しやすいように、八代の二大展示場を価格帯別に紹介しよう。仕様はどうであれ、とりあえず、ある程度の価格を知ることは的を絞るのに重要なファクターとなる。

TKU八代住宅展示場

全国区一流ハウスメーカーが集う総合住宅展示場。その中でもフラッグシップモデルを展示。1棟4,000万円~7,000万円クラス。坪単価も規格外。ここのメーカーさん方は一番安くできる総二階建てで設定。営業はここの価格を言うことになっている。この場合で60万円~80万円。しかも税抜き。さらには一階と二階で面積が違う(一階が広い等)場合はオプションとなり追加金が発生する。自由設計を謳ってはいるが、自由に設計するには有料であるとは一切謡っていない。カーテン照明当然オプション。家から外の部分の給排水配管、雨水配管もオプション。仮設水道、仮設電気、足場、現場監督費など直接工事にかかるものまでもオプション。家に住めるようになるまでの坪単価は80万円~110万円(税込)

一般的な4人家族が住む広さの35坪程度の家で総額2,800万円~3,850万円。

家だけに予算を3,000万円以上掛けられる方にオススメ。


熊本の平屋 熊日八代住宅展

地場中堅ハウスメーカーが集う。2,800万円~4,000万円クラス。現実的な大きさの平屋でとてもいい参考になる。坪単価については、前述のような感じで大差なく、オプション含めず、50万円~65万円(税抜)程度。各種オプション追加し住める状態まで持ってきたとして、65万円~80万円(税込)

一般的な4人家族が住む広さの35坪程度の家で総額2,300万円~2,800万円。

家だけに予算を2,500万円以上掛けられる方にオススメ。

展示場を持たない地場の中小工務店

常設の展示場がないためお客との接点が取れない。どんな家を造っているのかがわからない。接点の機会は数少ない見学会や口コミによる。ホームページを持っているところも増えはしたがSEO対策に強大な資金を投入することもできず、検索に引っかからず表示すらされないことも多い。ただ、この形態の工務店は数が非常に多く、施工品質も価格もバラつきがあり、その幅はとても大きい。その中から本当にいい工務店を探すのは博打のようなもの。

確かに、低価格低品質ならまだマシで、実際にこのような工務店も多い。高価格低品質。設計料は無料ですが経費が600~700万円。技術も資格もないのに住宅メーカー始めました。(最近タケノコのように増えてきた。家自体の簡素化、簡略化により簡単に作れる[造るではなく作る]ようになったのが要因)。クレームが発生する10年くらいで法人廃業→新屋号で法人設立。粗悪品高価格販売継続。工務店に猜疑心が募るのも無理はない。

だが、希望はある。数少ないいい家を造ることに特化している工務店もある。そこにたどり着けるかどうかがカギとなる。

運良くたどり着けたら全国区大手ハウスメーカー、地場中堅ハウスメーカーの家を遥かに凌駕した高級素材で造られた家を一番安く入手できることになる。