2021.07.14
家づくり

鉄筋施工のもっとも重要な定着長さ

一級建築士|井上秀樹

鉄筋施工のもっとも重要な定着長さ

ベタ基礎のベース配筋。短辺方向を主筋、長辺方向を配力筋という。ともに引張力を負担する。

また一般的に運搬を考慮し、4、5、6mの長さで規格されている。その長さを超える基礎の場合、鉄筋をつなげて配置する必要がある。

その配置の際、重要なポイントがある。鉄筋は引張を負担する部材で、応力を鉄筋全体にスムーズに掛かるようにしなくてはならない応力が停滞するようなところはそこに応力が集中することによりウィークポイントをつくってしまう。

その応力伝達をスムーズに行う継ぎ手をつくるのに、重要なのが「定着」である。

「定着」にはいろいろな規定がある。鉄筋同士が重なり合う、重ね接手の場合で、鉄筋呼び径の40倍以上、重ねることとなっている。D10鉄筋で400mm以上、D13で520mm以上必要だ。

鉄筋先端のフック形状やコンクリートの強度でも定着長さは異なるので、その都度、確認が必要だ。