いい畳はここが違う。八代産はい草の香りがする。い草の編み込み具合が密であり、簡単にはほどけない。目が詰まっている感じ。実際、子供が走り回っても擦り切れるようなことはない。ところが中国産はどうか。船で運搬される際、カビ防止のため防腐剤を振り掛けられ、い草の匂いなどはほとんどしない。また元気な子供が走り回ったりでもすれば、短期間で擦り切れる。そこを簡単に見分けられるように農家はこのタグを考えた。編み込むときこのタグも同時に編み込む。こうすることで取れはするが、あとで入れることはできない。よく考えたと思う。シールであったならば何とでもできそうだから。
でも中国畳も悪いわけではない。年間棟数が多い住宅メーカー、集合住宅、アパート、マンション事業者にとっては、中国畳はとてもいい。なんせ八代産より畳一枚当たり1000円も安いのだ。最近和室が減って、家一棟当たりの畳枚数は減ってきている。大体4.5畳~6畳だ。6畳としても6000円原価が圧縮できる。それが年間100棟もあれば600000円も原価が圧縮できる。会社全体で見れば大きい額だが家を建てる側からすれば6000円の為に普及グレードかそれ以下の畳を入れられるのはなんとも。会社母体が大きくなるほど原価管理はシビアになる。原価は1円でも安く、お客からは1円でも多く、これが会社規模と比例しどんどん厳しくなる。それを証拠にSクラス全国大手の畳は大量生産コスト最安樹脂畳となっている。
熊本八代の一戸建ては八代産い草でつくった畳が一番。生産量全国一位でありながら中国畳、樹脂畳なんぞ言語道断。こういうのを薦めるあたり施主に対する配慮が足りない。