2020.05.25
家づくり

なんちゃって自然素材の木の家に気を付けろ!

一級建築士|井上秀樹

本物の自然素材の木の家はこうだ!

 最近ちまたで自然素材の木の家を扱う住宅屋が増えてきている。どこに家づくりをお願いすればいいか、エンドユーザーとすれば迷う所だろう。普通に選んで当たりを引くにはよほどのヒキが要求される。なぜなら十中八九はまがいものだからだ。残りの1割(1/10)に当たるには10回ほど家を建てる必要がある。しかし、とてもそんなことはできない。家は基本、一生に一度建てるか建てないかが普通だ。まれに複数棟建てる方もいらっしゃいますが…。

 今回はこれだけ覚えて帰って下さい。来客を通す部屋(玄関、ホール、リビング等)以外の部屋の仕上げを確認する。お友達の家などは難しいと思いますが、展示場でもお客様へのお引渡し前の見学会でもいいので、トイレを確認してみて下さい。リビング同様の仕上げが使ってあるならひとまず安心。ここでいう仕上げは杉板(無塗装)、本しっくい(凹凸なし)、珪藻土(凹凸なし)の自然素材。

 その他の仕上げであれば、そもそも自然素材でも木の家でもない。VOC(揮発性有機化合物)満載のケミカルハウスだ。

 左の写真は今度の見学会をさせて頂くお客様の家のトイレ。当然、自然素材の本しっくい、腰杉板仕上げだ。どれが本物かを見分けるには、まず本物を知らなくてはならない。本物を知る貴重な機会がこの「見学会」にある。